2022年5月に読んだ本まとめ


こんにちは! minijumboです。積ん読消化回。

5月はなんと11冊! 今年の通算は37冊になりました。
多く読めた理由は、たんに出社する日が多かったから。
基本的に電車の中で本を読んでいるので、出社で電車に乗る日が多いとその分多く読める。反対にテレワークが増えると読書量が減るのだ。






余談はこのへんにして、感想をば。


闇祓 / 辻村深月 / ★★★★☆

闇を振りまき周囲の人を死に至らしめる家族を追う物語。
かなりホラー。超常現象は起きないのに、人の心の動きだけでここまで怖さを味わうとは。マジで怖かった。

タイトルの闇祓は「闇(を)祓(う者)」と「闇ハラ(スメント)」がかかっている。
闇ハラ、読んでるうちから他人事とは思えなかった。だから最後のオチはあまり意外性なくて物足りなかったな。



私の盲端 / 朝比奈秋 / ★★★★☆

GWに実家で母親から借りて読んだ本。
盲端って何のことかすぐ分からなかったんだけど、人工肛門を使っている人、いわゆるオストメイトの話だった。
便の話は当然出てくる。妙な綺麗さはなくてリアル。

後半に収録されてる「塩の道」も、薄暗い病院で現実と向き合う医師の姿が、なんというかグッときた。
自分では絶対辿り着かなかった本だし、読んでよかった。



流浪の月 / 凪良ゆう / ★★★☆☆

これもGW、母親から借りて千葉に持ってきた本。
返すのはお盆でよかったけど早速読んだ。

本屋大賞受賞で、つい今月映画化もされた話題作。
あらすじは略すけど、登場人物は、世間体は善人だけどDVの癖があったり、世間体は犯罪者だけどある人からは唯一信頼できる人だったり。
人間を一言で表すのは難しいし、個々の関係性に名前を付けるのも難しい。
息苦しい空気感がちょいしんどかったけど良い本だった。



上役のいない月曜日 / 赤川次郎 / ★★☆☆☆

会社を舞台に起きるハプニングを題材にした短編集。
文体にコミカルさはないけど話はコメディだ。かなり昔の本(1983年)なので小道具とか価値観が古い。
そして大体どの話でも誰かしらが不倫してるのに笑ってしまった。確かにお約束はきちんと守らないといけないね。



13階段 / 高野和明 / ★★★★★

死刑囚の無実を証明するために奔走する、元刑務官と前科者の物語。
高野和明はこれまで何冊か読んだけど、今までで一番この本が好き…!
続きが気になる展開と、死刑制度に対する強力なメッセージによって、とても頭を使わされた。

読書に慣れてきて最近は流し読みもしちゃう僕だけど、高野和明の本は一語一語の持つ情報量が多いから読むのに時間かかる。
特に最後、締めとなる短い言葉が色々な意味を内包していて、本当に心に残った。
「俺もお前も終身刑だ。仮釈放は、なしだ」
これは一生をかけて正義を貫き通す決意の言葉だ。一冊分の文脈がないと何も伝わらないと思うから、ぜひ他の人にも読んでほしいな。



月まで3キロ / 伊与原新 / ★★★☆☆

人生に疲れて死のうと思うサラリーマンが、拾ったタクシーのドライバーに連れて行かれた場所は…。
正直隠すほどでもないのでネタバレしておくと「月まで3キロ」はこの場所である。


収録されてる短編はどれも、誰にだって辛いことはあるけど、それでも生きていこうね。っていう内容。素敵な話なんだけど、登場人物の境遇がなかなかに辛目なんだよな。
辛い出来事(事実)を並べただけになっているところも多かった。内容の割にさらっと読めてしまいちと残念。



どうしても生きてる / 朝井リョウ / ★★★★☆

人の数だけあるやるせない日常…
メッセージ性も薄いし各々の抱える問題は解決もしない、そんなどうしようもない話ばっかりだ。
上で取り上げた「月まで3キロ」と系統は似てるけど、こっちの話はより解像度が高く、だからこそ本当にどうしようもない。

朝井リョウってすごい作家だな。なんでわざわざこんな本を出そうと思ったのか。同じ日常を「時をかけるゆとり」みたいに面白おかしく書くこともできるのに。
敢えて教訓を得るとすれば、自分の日常も見方次第ということか。



義妹生活5 / 三河ごーすと / ★★★★☆

唯一のラノベ枠。もはや安心感すらある。
5巻でもうキスまでしとるが…。うまくいきすぎじゃない? うーん、良いことだな。



秘境駅へ行こう! / 牛山隆信 / ★★★★☆

小説ばっかり読んでても博学にはならないから、たまにはエッセイでも読もうかと思って借りてきた。
乗り物好きの僕としてはちょっと気になる秘境駅の旅行記。

あたりに民家が数件しかない山間の駅での散策記録(大体これ)や、雪深い地域なのに何故かわざわざ冬を選んでアタックした探訪記など、面白く読めるエピソードが盛り沢山だった。

しかしこの人すげえわ。
本を出すためとはいえ家には生後間もない赤ちゃんがいるのに鉄道旅出かけてるし、出かけた先では線路横断に駅寝とやりたい放題である。本の出版は2001年。たぶん今じゃできんな。



燃えよ剣 上-下 / 司馬遼太郎 / ★★★★★

先月の積ん読消化記事で、司馬遼太郎を読んでみたいと書いた。
例えば坂の上の雲とか読みたい…という話を友人にしたら、「坂の上の雲は長いから、まずは燃えよ剣からにしたら?」と言われた。のでその通りに借りてきた。
ちなみに自分は歴史に疎いので土方歳三がどんな人物かはほぼ知らない。(ゴールデンカムイのジジイのイメージしかない)

上下巻読んだ感想。アツかった…!
激動の時代に結成され、世の流れに翻弄される新選組。旧幕府勢力の勢いが衰えていく中でもひたすらに剣士としての理想の姿を貫き通す歳三の姿をみて、男として憧れると同時にとても敵わないと思った。

司馬遼太郎って脚色上手だな。史実をもとにしてここまで面白く、かつ違和感なく物語を作れるのだな。
ただ情報量多すぎて長編を読むには相当なエネルギーが必要というのも分かった。笑
次も2~3巻くらいで終わるやつを借りてこよう…。



はい、5月分の読書まとめでした! 長かった…。
6月も素敵な本が読めますように。(あとここまでたくさん読めなくてもいいのでテレワークの日を増やせますように)

コメント

今月人気の記事

【SVカブ】楽天で5000円のマフラー付けてみた→意外と良かった

【SVカブ】ウインカーブザー取り付け

【SVカブ】C50SV フォトギャラリー