2021年11月に読んだ本まとめ
こんにちは! minijumboです。もう12月も半ばだね。
さて、今更の11月積ん読消化回。今回はちょっとだけ趣向を変えて、本の中で印象に残ったフレーズを書き残していくことにする。特になかった本は感想だけ。
にしても最近読書の記事ばっかだな…
これは自分用備忘録も兼ねてるから続けるんだけど、他の記事も書きたいな。
じつは色々下書きには起こしてるんだけど、結局お蔵入りになる…
・水族館ガール6 / 木宮条太郎 / ★★★★★
9月から読んでる連作。6巻は、アシカライブとイルカの出産がテーマ。
僕的にはアシカライブのシーンがとっても心に響いた。アシカの笑顔はただ頬を引きつらせてるだけで、面白いと感じてるから笑ってるわけではない…と、ライブの中でトレーナーさんが種明かしするシーン。
「確かに、アシカの笑いは、作り笑いかもしれません。 (略) でも、作り笑いが本物の笑いを招き、間にあった緊張が緩む。その変化を、アシカは敏感に感じ取ります。そして、アシカ自身の緊張も緩む。水族館とは生き物と生き物が真正面から向き合う場でもあります」
この本をもう6巻読んできたわけだけど、僕にとってはこの場面が一番、正確に「水族館にいる生物」を表してるように感じた。
水族たちは、人間のために水族館で生きているのではなく、かといってただ餌をもらうことを目的にショーで芸をしてるわけでもなく。生き物と生き物のコミュニケーションがあるんだね。
次の7巻は図書館で予約の順番待ちになってる。読めるのは年明けかな…。
・プリティが多すぎる / 大崎梢 / ★★★★☆
ティーン向け雑誌の編集部に、不本意にも異動になった若者の話。
キラキラした読者モデルの相手や、目がチカチカするようなページの作成に不満を持ちつつも、なんとか与えられた仕事をこなそうとするお仕事ノベル。
印象に残ったのは、主人公(佳孝)の手違いによって、ある会社の広告専属モデルに内定していた女の子を競合他社のCMに出演させてしまう、というシーン。結果的に専属モデルの内定は取り消し。
ちょっとしたことで人生が変わるのは常だし、普通はそれに気付かないと思うけど、十代の少女にはっきりとそれを体験させてしまったことを主人公はひどく後悔する。
そのシーンの文章に「佳孝のその場しのぎの采配で、チャンスは彼女の指先をすり抜けた」
っていうのがある。「指先をすり抜けた」って表現がいいな。
相手が本気ならこっちも本気にならないとね。
お仕事ノベルは最近のマイブームなんだけど、普段読むやつと毛色が違ってて面白かった。
・超高速! 参勤交代 / 土橋章宏 / ★★★★☆
お殿様が突然の参勤交代を命じられ、急いで江戸に向かうまでのドタバタ劇を描いた物語。
いいヤツ悪いヤツが明確に分かれてて、最後には勧善懲悪。水戸黄門ぽいね! 水戸黄門好きだからこの本も楽しく読めた。
・ロック母 / 角田光代 / ★★★☆☆
図書館でたまたま手にとった短編集。いつも喧嘩ばかりの両親に嫌気が差して家ごと燃やしちゃう少女の話や、海外旅行で踏んだり蹴ったりな目に遭ってトイレの覗きで憂さ晴らししようとするも結局未遂になる話……こう書いてるとヤバいな…。
海外の暑苦しい感じや閉塞感みたいなものの描写はすごいと思ったけど、オチはよく分からない…という印象。海外行ったことある人なら感じ方も違うのかな。
・アルパカ探偵、街をゆく / 喜多喜久 / ★★★★☆
悩み多き人間たちと、そこに不意に現れて謎を解いていくアルパカの話。
アルパカ探偵はもふもふのアルパカのくせに日本語を話す不思議な存在なんだけど、時々はさんでくる「ふぇ~」が可愛い。
読みやすくて面白かったけど、謎解き的には展開が予想しやすくてちょっと物足りない感じではあった。
・鹿の王3-4 / 上橋菜穂子 / ★★★★★
前回1-2巻を読んでからずっと楽しみにしてた後編! 期待通りの読み応えある話だった。
タイトルの「鹿の王」の話が一番よかったな…。
天敵である狼から群れを守るために囮になる鹿を「鹿の王」と呼ぶんだけど、それは決して皆が目指すべき存在ではない、という話。
では窮地に陥った時逃げてもいいのか、立ち向かうべきではないのか、と聞かれたときの、主人公ヴァンの父親の台詞。
「それは出来る者がやることだ」
「才というのは残酷なものだ。ときに、死地にその者を押しだす。そんな才を持って生まれなければ、己の命を全うできただろうに、なんと、哀しい奴じゃないか」
「そういうやつを、群れをたすける王だのなんだのと持ち上げる気持ちの裏にあるものが、おれは大嫌いなのだ」
物語のラストで、ヴァンも「鹿の王」のような行動を取る。でもそれは単純な勇気からの行動ではない。。父から聞かされた上の言葉があって、それでも自分の為すべきこととして「鹿の王」の役割を引き受ける…。悲しい決断だなぁ。達成感みたいなのはあるんだろうかな。
…でもその後で、「鹿の王」となったヴァンを追いかける仲間がいる、っていう展開がすごく温かかった! 結末の先が気になりつつも、いい締め方だったなぁ。
この本は番外編もあるみたいなので、図書館で予約した。12月の感想に書けるかな?
・おれは権現 / 司馬遼太郎 / ★★★★★
突然の司馬遼太郎である。
実は僕の地元に司馬遼太郎記念館があって、市内の小学生は卒業時に「二十一世紀に生きる君たちへ」の本を貰っていた。
そういえばちゃんと司馬遼太郎の本を読んだことないな、と思って、たまたま図書館で見かけたのもあって借りてきたよ。
感想。
この人…ほんまもんの歴史オタクや…!!
独特の文体にも魅力はあるけど、シンプルに面白い話ができる人なんだなって感じ。
ちょっと歴史に詳しくなった気がする。
あと絶対夜伽の話は出てくるのなw
短編でもかなり読むのに時間かかったので、長編はどうなることやら…。
坂の上の雲とか、いつかチャレンジしたいけどね。
・向日葵の咲かない夏 / 道尾秀介 / ★★★★☆
僕の推しTuberのフレンが、TSUTAYA×にじさんじコラボでおすすめしてた本。夏に買ってからずっと積ん読してた。
うーん、これはすごいな…。
ミステリーと見せかけてホラー。最後の展開は意外だったけど、まぁ子供から見た妄想世界と考えれば筋は通る、というか逆にリアリティあるな。
読んでない人には何も伝わらない感想だけど、もう語彙力の限界。これ以上はあらすじを全部書かないと説明できない。
あと結構死体の描写がグロテスク。そういえばフレンはグロいの好きって配信で言ってたな…。とりあえず冬に読む本ではなかったw
はいー。ということで11月に読んだ本まとめでした。
読むのに夢中になって感想書くのが遅くなってしまった。図書館で何冊も借りるのもちょっと考えものだな。
来る年末年始は、読書以外のネタで記事を書き溜められるといいなと思っております!
それでは!
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